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2018/12/28
失敗して泣きたくなった時は
ものは考えよう、受け止め方を変える
まず過去はどうやっても変えられないので「〇〇していれば」「〇〇だったら」とは考えないことだ。では何を考える。「失敗してよかった。お蔭で次は失敗しないぞ」「これくらいの失敗でよかった。もっと大きな失敗になるところだった」と考える。これが答えだ。要は物は考え方次第で、失敗というマイナスをプラスに転換するのだ。
この逆転の発想は一般的によく知られた方法で、多少の失敗や自分だけの失敗の場合は、「失敗は成功の基」という言葉もあるように、比較的プラスに切り替えることができる。しかし他人に迷惑をかけてしまった時の失敗はなかなかそうはいかない。特に純粋な人ほど、失敗が大きければ大きいほど切り替えるのが難しいのではないか。
それでもやはり、失敗した時は失敗してよかった、と考えるしかないと思う。大きい失敗であればあるほどだ。なぜなら変えられないことをいくら考えても無意味だからだ。
これはもはや技だが、自分に都合の悪い事が起きた時は喜んで受け入れる。困ったことが大きければ大きいほど喜ぶ。つまり、嫌な物事を180度真逆に受け止めることができるか。これを徹底してまず身に付けたい。失敗を繰り返さないための対策、行動を起こすにはまずはとにかく立ち上がることが先だからだ。
ピンチはその人を助けるためにやってくる
何より成功と失敗は背中合わせ。失敗は挑戦の証だ。「挫折や苦労は人生をより良く生きるための砥石(といし)」。目標達成に幼いナイーブさは要らない。実業家として名高い稲盛和夫氏も「六つの精進」という教えの中で「感性的な悩みはしない」と喝破している。理性で考え、新たな行動に移るべきだと。何事も経験、すべてが肥やしだ。失敗した時こそ逞しくありたい。
もし悩むとしても1日でマイナスをプラスに、心を切り替えることはできないだろうか。試しに、ひと晩寝てひと時嫌なことを忘れてしまうのだ。翌朝には気持ちが変わっているかもしれない。
そもそも失敗の原因はだいたいが自分にある。自分のエゴ、わがままからミスや苦難は起こることが多い。過去は変えられない以上、また自らが招いてしまった失敗である以上、受け止め方を変えるしかないではないか。そして大切な事は、失敗の奥には自分のわがままが元となる原因があり、失敗はそれを気づかせてくれる天からのメッセージということだ。そう考えればどんな失敗や艱難や困難もありがたいことではないか。そのことに気づけた時、失敗は大きな意味を持ち、必ず道が開ける。
失敗のダメージが大きい場合、心を切り替えるのに数日かかることがあるかもしれないがなるべくかける時間は1分までとしたい。理想は1秒だ。1日はあっという間に過ぎてしまう。落ち込んでいる暇はない。1分、1秒でも曇らせてはならないのは人の心という。前進するために常に心をプラスに、明るく保つ必要がある。「災い転じて福となす」生き方をしよう。よくいうピンチをチャンスに変えるのだ。
「過去は変えられる」とは
ちなみに「感性的」とは「感情的」ということだ。感情は大切だが「負」のものは理性で抑えよう。理性とは意志だ。例えば、受験や恋に失敗しても「ラッキーだ。自分にはまだ伸びしろがある」、常にこのような思考法を持とう。よく「過去は変えられる」ということをいう人がいるが、これの意味も「物の見方、受け止め方を変える」ということだ。あの失敗や辛い出来事は自分の成長のために必要だったのだ、と過去を前向きに捉(とら)えることにより、明るく元気に生きていく。つまり、視点や考え方を変える大切さをいっているのだ。
失敗した時はプラスのことだけを考える。逆に上手くいっている時、成功している時は失敗しないよう、これでよいのか、これでよいのかと再三再四石橋を叩きたい。
心の切り替え方
またどうしても立ち上がれない時は、「死ぬこと以外かすり傷」という言葉がある。「生きているだけで丸儲け」「元気があれば何でもできる」という言葉もある。辛くてもこれらを思い出して立ち上がろう。
あるいは、「好きな歌」を聴こう。どん底からあなたを立ち上がらせ、救ってくれる歌がきっとあるはずだ。この世から消えたくなる、「死ぬこと以外かすり傷」といった言葉でも立ち上がれない時はきっとある。そのとき、自分を支えてくれるもののひとつがきっと音楽だと思う。あるいは家族や友人だと思う。
人の心を失いやすい時代、もしかして今は家族や友人でない、また音楽でないことだってあるかもしれない。それでも大丈夫だ。あなたを立ち上がらせ、前を向かせてくれる何かがきっとあなたのそばに、あるいはあなたの中に必ずある。
なぜ立ち上がり、前を向くのか。夢や目標を掲げた戦いにおいて、勝機活路の九分九厘までは己の前方にあるからだ。もし自分が力なき、弱き者だとしても自由な心を持つ者である限りいくら失敗しても何度でも立ち上がろう。
これを書くきっかけは自分の心のスキが原因で泣きたいことが実際に我が身に起こったからなのだが失敗からこんな考え方の整理もできる。また立ち上がるのに2日もかかってしまい、自分自身が心の切り替え方をまだ熟知してない、十分体得していないことに気付いた次第です。
これを機に、どんな時も心をすぐに切り替えることを実践して「災い転じて福となす」「ピンチはチャンス」を自分の信念にまで高めたい。そしてどんな困難、逆境をもはね返すと人間になりたい。
歌や音楽以外に映画や小説、漫画etc、これを読んでくれたあなたを立ち上がらせ、救ってくれるものは何でしょうか。
参考:「倫理経営のすすめ ~小さなことから会社は変わる」(著 丸山敏秋)